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今出川通のLRT私感

毎度ご乗車ありがとうございます。

 昨日の京都新聞に、今出川通でのLRT運行に関する研究報告書が京都市長に提出されたという記事が出ていました。

 今出川通にLRTを走らせようという話はもうずいぶん前から議論されていて、バスを使った実験運行もされたことがありました。しかしながら反対意見や採算面などで疑問視する声も多く、現在のところ、実現の見通しは全くたっていません。

「京都・今出川通りにLRTの実現を推進する会(新今電会)」ではこうした意見に対してかなり具体的な解決策を提案されています。私自身、京都市内にLRTを導入することは基本的に賛成ですが、はっきり言って現状では実現は限りなく不可能に近いと思っています。

 その最大の理由は、京都の街が車に対して非常に甘いと思うからなんですね。正月に広島へ行った時ですが、交差点で右折の車が軌道上にはみ出してきても、広電は全くひるまずに警笛を鳴らしながら突っ込んでいくんですね。車のほうを強制的にバックさせてるんです。ところが京都のバスの運転手はというと、法律上は直進車優先にもかかわらず交差点で右折の自家用車に道を譲ったりしている。実に情けない話だと思います。広島で感じたのですが、向こうは公共の乗り物と自家用車の間に上下関係のようなものがあるように思います。一方京都はというと、公共の乗り物も自家用車も対等の立場で議論しているのではないでしょうか。今出川通は狭い道です。ここに路面電車を走らせたら車の邪魔になるのは当然です。でもそれをどうこう言っていたらいつまでたっても実現することはないでしょう。

 京都の人の間では「路面電車は古い乗り物」という考えがまだまだ根強く残っているように思います。この意識を根本的に変えない限り、いくら議論しても永遠にLRTは実現しないでしょう。また本当に導入しようとするなら、車に対してもっと強硬な姿勢で臨むことが必要だと思います。

 長々と書いてきましたが、今日の写真は製作中の京都市電800型です。

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実車の話」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。
今電会のシンポジュームに行き、私もこの話は、よく知っています。
千本通~烏丸通の道幅の狭さは致命的です、最初あの区間は単線にして堀川通・烏丸通との交差点の複線にして、車用信号を全部赤にして交差点で電車を離合させる計画だったんですよ。片側2車線+右折レーンの中央部に走らせるならともかく、現状では不可能に近い。そういえば昭和51年の京都新聞の投稿欄に「市電今出川線を廃止にするなら京福電鉄に貸して鞍馬・八瀬と嵐山をさせたら」と女子高生の投稿が掲載されたことが。
 車両もノンステップの新型車を導入計画らしいですがそうすると嵐山へ直通不能。京津80型を引っ張ってこれたら安上がりだった・・・・・、80型を導入する場合も嵐電の鉄橋や橋脚を更新しないと持たないとの事でした。80型てそんな重かった?そんなところに新型車入らないのでは・・・・・・。
じっさい80型の方が京福電車より幅が狭く今出川通り向きだったと思うのですが。

投稿: 山科の鉄ちゃん | 2009年2月22日 (日) 09時37分

山科の鉄ちゃん様;
 こんばんは。コメントありがとうございます。
 市電今出川線を利用して嵐電と叡電を直通させたらという意見が昭和51年にあったのですか? 現実的にはいろんな問題がありますがもしLRTを本当に建設するなら真剣に検討すべき案ですね。
 嵐電と京津80型、今手持ちの資料で調べたら自重はなんと同じでした。もっとも80型は冷房化前のデータなので、冷房化後はかなり重くなっていたかも知れませんね(外見からの想像ですが) しかしながら昨今のバリアフリー化が叫ばれる状況からすれば、80型のような外付けステップよりノンステップの超低床車に軍配が上がるでしょうね。

投稿: 京洛電軌 | 2009年2月23日 (月) 22時23分

こんばんは、京都の街にLRT導入の話はよく聞きますね。LRT~確かにいい面も多々あるように思えますし、今出川通りの市電も印象に残ってます。あの時の京都は今とは違った活気があったように思います。
しかし、導入となると京洛電軌さんと同様に不可能に近いとの印象があります。
京都新聞に出ていた、あのような線路の敷き方は以下のような問題点があり、実現は難しそうです。かつての市電今出川線のように、道路中央の併用軌道にして歩道幅も削減しなければなりません。
なぜかと言いますと、路肩に駐停車できるスペースが確保できないと沿道の建物が維持できないことになります。建物の建て替えはもちろん、日々のメンテナンスが出来ないと安全に暮らせないからです。たとえば沿道の民家やオフィスで水道管が破裂したり、ガス漏れが起きればすぐに業者を呼んで対応しなければなりませんが、人力だけでは対応できないのが現実です。またビルのエレベーターなどのメンテナンスにしても、その修理なども特殊な機器が必要ですし、定期点検が義務づけられています。これらは法令で定められている点なども多く、道路形態を変えるのは大変難しい問題も多いわけです。ですから、荷さばきだけでなく、こうした課題の解決策を示して行政に提案していく必要があるかと思いますが、いかがでしょう?

投稿: クハ55071 | 2009年3月 5日 (木) 00時57分

クハ55071さんこんばんは;
 これは私も考えつきませんでしたし、これまで議論もされていなかったのではないでしょうか? まあ自家用車に対しては全面しめ出してしまえばいいと思っていたのですが、建築物のメンテナンスは絶対必要ですからね。軌道に関しては、何も道路の両端に敷設しなくても、かつての市電のように中央部の敷設で何ら問題はないと思っています。ただそのためには電停に防護柵をつけるなど乗客の安全を確保する策が必要ですが「公共の乗り物が最優先」という考えに徹していれば、そう難しいことではないでしょう。

投稿: 京洛電軌 | 2009年3月 6日 (金) 22時35分

京洛電軌さん、コメントありがとうございます。

LRTに関しましては、鉄チャンでもありますから好意的に議論を見守っていましたが、やはりハードルが高いように思えました。
道路中央に敷設して併用軌道にすれば、ある程度は解決できますが、車庫の設置場所が見当つきません。併用軌道であれば、定時運転が難しく、単線区間のある京福北野線との乗り入れも難しくなります。また京福とはステップの高さも違うようですし…
営業面でも旅客流動から考えて苦戦しそうです。今出川沿道からの旅客動向としましては、JR京都駅など鉄道ターミナルとの接続が多くを占めています。次に四条河原町などへのアクセス。ですから、今出川を東西に乗り通す利用はそれほど多くありません。以前に出町柳駅前から北野白梅町方面へのシャトルバスが運行されましたが、惨憺たる利用率で、早々に廃止されました。
利用が見込めるルートとしては、JR京都駅アクセスがダントツです。たとえば、東山エリアへ向かう市バス206.5.100系統のルートなど。しかし、やはり道路容量が飽和状態で、車庫の設置場所も思いつきませんし、既存の市バスのほうになびいてしまいます。現状では…

投稿: クハ55071 | 2009年3月 7日 (土) 01時05分

クハ55071さんこんばんは;
 車庫の問題は私も気になっておりました。今出川通り沿いには車庫にできるような土地はありませんし、仮に用地を買収するとなると立ち退き料だけで莫大な金額になると思います。まあこれはかなり強引な案ですが、叡電と直通させて修学院車庫に間借りさせるという手もありますが(似たような例が大阪地下鉄堺筋線にあります)
 採算面に関しても今出川通りだけの独立運行ではなく、嵐電または叡電と直通させないと難しいのではないでしょうか。乗り換えの手間は乗客にとって大敵ですからね。これは昭和40年代、沿線の宅地化が進んだにもかかわらず都心に直通するバスに乗客をとられた叡電の例を見ても明らかです。

投稿: 京洛電軌 | 2009年3月10日 (火) 23時33分

皆さんこんばんは。
LRTに関しましては実現そのものは厳しいのですが、公共交通を出来るだけ利用し省資源、省エネにより環境を良くして行こう!というのが底辺にありますね。
ところがどうでしょう?28日から1000円で高速乗り放題が始まります。クルマの利用を控える、というのが全世界での取り組みではないのでしょうか?以前に書きました我々の生命や暮らを支えるワーキングカーを優遇するならまだ分かります。しかし、優遇されるのは遊び目的のマイカーなのです。しかも、この政策によってJRなどの公共交通が打撃を受けるのです。
京都議定書はどうなったのでしょう?京都市民としては恥ずかしくて世界に顔向けできません(;_;)

投稿: クハ55071 | 2009年3月12日 (木) 18時39分

こんばんは;
 実に情けない話ですね。政治家の陰謀でしょうか?これによって京都市内に入ってくる車の量がまた増加するのではないかと心配です。渋滞もそうですが京都の場合、まわりを山に囲まれているため汚れた空気がこもってしまいやすいそうです(大阪などは汚れた空気は海に流れていってしまう) 環境問題が叫ばれる現在、クルマに関してもっと革新的に考える必要がありますね。

投稿: 京洛電軌 | 2009年3月14日 (土) 22時00分

京洛電軌さん、堅~いお話にたびたびお付き合いいただき、お疲れ様です。
まあ麻生総理に突っ込んでみましても「あぁそう」か「アイム総理」で片づけられそうですね。
LRTにしても現実は厳しいですし、理想とされる街並みをレイアウトにしたり、好きな車両を模型で作ったり、既存の鉄道を訪問したりして楽しむのが趣味のスタンスとして正解だと思います。つまり京洛電軌さんのスタイルそのまんま東ですね。
これからは趣味の板らしく、やわらか~く行きたいところです。

投稿: クハ55071 | 2009年3月15日 (日) 00時45分

こんばんは;
 いやいや、たまにはこういう堅い話も必要ですよ(笑) LRT自体は京都の街に必要だと考えていますが、趣味的に見てわざわざ乗りに行ったり撮影に行ったりするかというと、私の場合はっきり言って「?」ですね。もうお気づきかも知れませんが、鉄道ファンといっても非常に偏食なものですから……(笑)

投稿: 京洛電軌 | 2009年3月15日 (日) 23時48分

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